この写真は先日の散歩で見つけた団地の廃墟です。
原宿の東郷神社を出て路地裏をしばらく歩いていると、この廃墟がありました。
後で調べて分かったことですが、この団地は数年前まで印刷局の宿舎として使われていたそうです。
青空と廃墟の対比がいい味を出していると思ったので撮影してみました。
私が思うに廃墟は「死」であり、その対極にある青空や自然といった「生」があることで廃墟美が見出されるのです。
私が廃墟に興味を持ち始めたのは小学5年生くらいの頃でしょうか。
引越しで新しい学校に転入した際、同じクラスにオカルト好きのS君という男子がいて、その一風変わった性格や行動などに惹かれたのが始まりでした。普通の幼稚な小学生が大勢いる環境に辟易していた私から見て、彼が人として魅力的に映ったのです。
S君はオカルト的なものはもちろんですが、ネット文化にも異常なほど詳しく、「S君より早く面白い動画を見つけよう」とか勝手に対抗意識を燃やしていました。 笑
彼の友人もまたオカルト好きで、よく家に遊びに誘われては心霊系の怖い噂などを聞かされました。
というわけで、廃墟趣味の入り口としてあったのは心霊への興味関心でした。
その友人たちと山の不気味なトンネルや自殺名所の橋などを巡っては写真を撮って、「このオーブは死者の〜」みたいな話を大真面目にしていたことを思い出します。
そして、当時住んでいた街の外れに大きな廃病院があり、そこにみんなで行ったりもしました。
廃病院の内部は破壊し尽くされていて、霊安室のような場所を除いて心霊的な要素はほぼありませんでした。
また、使われることなく朽ちていく建物に美しさを感じました。
そのようなこともあってか、心霊系への興味が徐々に廃墟趣味に移っていったのだと思います。
残念ながらS君とは中学が別で、その数年後に私は別の場所に引越したので疎遠になってしまいましたが、彼との思い出は廃墟趣味として今に続いています。
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