自民党などのいわゆる保守派の政党とその議員の多くは、『表現の自由』について慎重な見解を持っています。
しかしそれを知ってか知らずか、少なくない数のオタク層が安倍政権を熱烈に支持しているという不思議な事態が起こっており、言葉は悪いですが『肉屋を支持する豚』という比喩が成り立ちます
中でも麻生太郎氏や石原慎太郎氏などが表現規制推進派の筆頭として挙げられ、安倍政権の中心的人物である麻生氏は漫画好きを自称しつつもバリバリの規制推進派であるということは有名です。
麻生氏が所属していた表現規制の議員連盟は、そのほとんどが自民党議員で占められていました。
また石原氏は、自身が作家という『表現の自由』を擁護すべき立場にいながらも、とりわけ近年の漫画などの表現規制には積極的です。
彼は都知事時代に非実在青少年(未成年と思われる架空の人物)への性的なり暴力的表現のある作品の流通を規制する条例を施行し、物議を醸しました。
その後、国政に復帰した石原氏は保守政党『次世代の党』の議員となったものの、その年の衆院選で落選しました。
このように、保守政党は表現規制推進派によって主要ポストが固められているのです。
そして安倍政権による児童ポルノ法改正によって、児童ポルノの単純所持が違法になりました。
去年、『るろうに剣心』の作者の和月氏が児童ポルノの所持で書類送検されたことが大々的に報じられ、私には和月氏が見せしめにされていると思えてなりませんでした。
著名な漫画家を摘発し吊るし上げることで、同業者やファン、出版社に対して表現の自主規制を暗に促しているのでしょう。
着々と表現規制が進みつつあるにも関わらず、『表現の自由』に守られているはずの漫画家や同人作家、そしてオタク層に尚も安倍政権を支持している人が少なくない現実を見て、ポピュリズム政治の恐ろしさを痛感する今日この頃です。
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